月別アーカイブ 5月 2018

著者:Yoichi

日本初、胚培養液中のミトコンドリアDNA濃度評価によって体外受精胚の着床能指標を提供するサービスを開始。

株式会社ゲノムクリニック(本社:千葉県千葉市、代表取締役共同経営責任者:曽根原弘樹、麻生要一)は、不妊治療中のご夫婦に向けて、体外受精時に得られる胚培養液中ミトコンドリアDNAの濃度評価によって、着床能の指標とする検査「MitoCheck(ミトチェック)」の提供を開始しました。

MitoCheckとは?

体外受精胚から培養液へと放出されるミトコンドリアDNA(MtDNA)の濃度を評価することで、着床能の指標をご提供する検査です。
最近の研究により、胚から培養液へと様々なDNAやRNAが放出されていることが明らかとなっています。その中でも細胞のエネルギー産生を担うミトコンドリアの持つMtDNAは安定的に検出することができ、胚培養液中MtDNA濃度の高い胚は有意に着床率が高いことが示されています。移植胚選択の新たな指標の1つとしてご利用いただければ幸いです。

MitoCheck URL

https://genome-clinic.co.jp/mitocheck/

検査の方法

胚培養後に培養液を凍結保存していただき、ご提出いただきます。培養液中核酸を抽出後、Realtime PCR法に基づく特異的検出法によりMtDNA濃度を評価します。同一の培養条件下で得られた胚においては他の評価法に本手法を加えることにより、着床率の上昇が期待できます。検査に必要な培養液量は最低5μlであり、シート法などに利用した残検体でも可能です。またコンタミネーションの評価やコントロールとして利用するために、培養に用いていない同ロットの培養液を少量ご提出いただきます。

ご利用シーン

現在、体外受精胚の移植順決定は主に形態学的評価に基いて行われています。Veeck分類やGardner分類といった伝統的な評価法は着床率の向上に大きく寄与しています。またタイムラプス法や胚代謝産物を利用した評価法も試みられています。一方で、それらの評価法で同一の基準となった場合、移植順の決定に迷う例も散見されます。従来の評価法に加えてMitoCheckによる評価をご利用いただくことで、着床率の向上が期待できます。

所要日数

所用日数は約10日間です。
*新鮮胚移植には対応していません。

検査結果の報告の仕方

培養液ごとのMtDNA濃度をRealtime PCRのCt値に基づき濃度順でご報告します。絶対濃度定量は行いません。胚の形態学的評価と合わせて移植順決定の指標としてご利用ください。

株式会社ゲノムクリニックについて

株式会社ゲノムクリニックは、「知ることで、救える命を増やす」をビジョンとして掲げ、これから到来する「より多くの人がゲノム情報を健康に活かす時代」を見据えて、ゲノム解析の医療実装化を目指すべく立ち上がった企業です。
日進月歩の本領域では、技術的課題解決が必要であると同時に、法的・倫理的・社会的議論が必要です。多くの方々の議論を通じて、ひとつひとつの課題を技術的・社会的側面から検討し、研究・開発を進めていくことで、「知ることで、救える命が増える」社会を作っていきます。

会社概要

会社名 株式会社ゲノムクリニック (英語名:Genome Clinic Co.,Ltd.)
所在地 千葉県千葉市中央区中央2丁目5番1号
設立日 2018年4月24日
資本金 300万円(2018年4月24日現在)
役員 代表取締役 共同経営責任者(医療・テクノロジー管掌) 曽根原 弘樹
代表取締役 共同経営責任者(経営・ファイナンス管掌) 麻生 要一
会社HP https://genome-clinic.co.jp/

お問い合わせ先

メールアドレス contact@genome-clinic.co.jp